第1章|フェルミ推定とは何か?なぜ選考で問われるのか
コンサル転職を目指す人にとって、避けて通れないのが「フェルミ推定」です。
名前を聞くだけで苦手意識を持つ人も多いですが、実はフェルミ推定は正しく理解すれば誰でも伸ばせる分野です。
まずは、なぜフェルミ推定が面接で出題されるのか、その本質から整理していきましょう。
フェルミ推定とは「数字を使った思考力チェック」
フェルミ推定とは、
「正確なデータがない状況で、論理的に数値を推定する思考法」
のことを指します。
よくある例は次のようなものです。
- 日本にあるコンビニの数は?
- 東京にあるカフェの数は?
- 日本で1日に消費されるラーメンの杯数は?
一見するとクイズのようですが、面接官が見ているのは答えの正確さではありません。
面接官がフェルミ推定で見ているポイント
フェルミ推定で評価されるのは、主に以下の点です。
- 問題を構造的に分解できるか
- 前提条件を自分で設定できるか
- 数字に根拠を持たせられるか
- 話の流れが論理的か
- 相手に分かりやすく説明できるか
つまり、フェルミ推定は
**「考え方そのものを評価するための問題」**なのです。
逆に言えば、多少数字がズレていても、考え方が整理されていれば評価されます。
フェルミ推定が苦手な人の共通点
フェルミ推定が苦手な人には、いくつか共通点があります。
- いきなり答えを出そうとする
- 正解を当てにいってしまう
- 数字を適当に置いてしまう
- 話が飛び、論理の流れが見えない
- 面接官と会話せずに一方的に話す
特に多いのが、「考える前に計算し始めてしまう」ケースです。
フェルミ推定では、計算よりも“考え方の設計”が重要です。
フェルミ推定ができると何が変わるのか
フェルミ推定ができるようになると、以下の力が一気に伸びます。
- 論理的思考力
- 数字への耐性
- 仮説思考
- 説明力
- ケース面接全体への対応力
実際、フェルミ推定が安定してくると、
ケース面接全体の通過率も大きく上がります。
その理由は、ケース面接の基礎がすべて詰まっているからです。
第2章|フェルミ推定の基本構造を理解する【型を知れば怖くない】
フェルミ推定で最も重要なのは「型」を知ることです。
型さえ身につけば、どんな問題でも落ち着いて対応できるようになります。
フェルミ推定の基本フロー
フェルミ推定は、以下の流れで考えます。
① 問題の前提を整理する
② 要素を分解する
③ 数字を仮置きする
④ 計算する
⑤ 結論をまとめる
この順番を守るだけで、思考は一気に整理されます。
① 前提条件を整理する
まず最初にやるべきことは「前提の確認」です。
たとえば、
「日本にあるカフェの数は?」という問いでも、
- 日本全国か、都市部か
- 個人店も含むのか
- チェーン店のみか
で答えは大きく変わります。
ここで重要なのは、
- 勝手に前提を決めない
- 必要であれば確認する
- 自分なりの前提を明確にする
という姿勢です。
② 問題を分解する
次に行うのが、問題の分解です。
たとえば「カフェの数」を出す場合、
- 人口
- 1店舗あたりの利用人数
- 利用頻度
といった要素に分けられます。
このとき意識したいのは、
- 抜け漏れがないか
- 重複していないか
- 計算できる形になっているか
という点です。
③ 数字を仮置きする
ここで初めて数字を置きます。
ポイントは次の3つです。
- 細かく考えすぎない
- 常識的な数字を使う
- キリの良い数にする
例)
- 日本の人口:約1.2億人
- 1人あたり月に2回カフェを利用
- 1店舗あたり1日100人来店
フェルミ推定では、正確さよりも妥当性が重要です。
④ 計算する
数字が揃ったら、シンプルに計算します。
このときは、
- 計算過程を口に出す
- 途中式を省略しすぎない
- 面接官が追えるスピードで話す
ことが大切です。
計算ミスよりも、「なぜそう考えたか」が評価されます。
⑤ 結論をまとめる
最後は必ず、次の形で締めます。
- 結論(〇〇は約△△と推定されます)
- 根拠(人口・頻度・店舗数など)
- 一言補足(あくまで概算ですが〜)
このまとめ方をするだけで、
「考えが整理できている人」という印象を与えられます。
フェルミ推定で評価される人の思考イメージ
フェルミ推定ができる人は、次のように考えています。
| 観点 | 意識していること |
| 前提 | 勝手に決めない |
| 構造 | 分解して考える |
| 数字 | 常識の範囲で置く |
| 会話 | 面接官とすり合わせる |
| 結論 | シンプルにまとめる |
この型を身につけるだけで、フェルミ推定の難易度は大きく下がります。
第3章|フェルミ推定でよく出る頻出テーマと考え方のコツ
フェルミ推定は「どんな問題が出るか分からない」と思われがちですが、
実は 出題パターンはかなり限定的 です。
ここでは、よく出るテーマと、それぞれの考え方のコツを整理します。
フェルミ推定の頻出テーマ一覧
まずは代表的なテーマを整理しましょう。
① 人口・人数系
- 日本のサラリーマンの人数
- 東京で働く人の数
- 1日に電車を使う人の数
▶︎ 基本は「人口 × 割合」
② 店舗・施設数系
- 日本にあるコンビニの数
- 都内のカフェの数
- 美容院の数
▶︎ 「需要 ÷ 供給能力」で考える
③ 市場規模・売上系
- 日本のコーヒー市場規模
- アプリ課金の年間売上
- サブスク市場の規模
▶︎ 「人数 × 単価 × 頻度」
④ 行動・利用回数系
- 1日にタクシーに乗る人の数
- コンビニで1日に売れる弁当数
- ECサイトの購入回数
▶︎ 「人 × 行動頻度」
テーマ別に共通する考え方
どのテーマでも、基本の考え方は共通しています。
フェルミ推定の基本構造(再確認)
全体数
↓
対象となる割合
↓
行動・頻度
↓
最終的な数値
この流れを意識するだけで、どんな問題でも対応できます。
フェルミ推定で差がつくポイント
評価が分かれるのは、次の部分です。
- 分解が自然か
- 数字の根拠を説明できているか
- 面接官と会話しながら修正できるか
- 話の流れが分かりやすいか
逆に、ここができていれば多少の計算ミスは問題になりません。
第4章|フェルミ推定の解き方を例題で解説【テンプレ付き】
ここからは、実際の例題を使ってフェルミ推定を解いていきます。
「どう考えるか」を追えるよう、ステップごとに解説します。
例題:日本にあるカフェの数は?
Step1|前提を確認する
まずは前提を置きます。
- 対象:日本全国
- カフェ=喫茶店・チェーン含む
- 期間:1時点の店舗数
Step2|分解する
カフェの数は次のように考えられます。
カフェ数 = 利用者数 ÷ 1店舗あたりの対応人数
Step3|数字を置く
① 日本の人口:1.2億人
② カフェ利用者割合:50%
③ 月に行く回数:2回
④ 月間利用回数:1.2億 × 50% × 2回
→ 約1.2億回
⑤ 1店舗あたりの月間利用者数:1日100人 × 30日 = 3,000人
Step4|計算する
1.2億 ÷ 3,000 ≒ 40,000店
Step5|結論をまとめる
「以上より、日本のカフェの数は約4万店と推定できます。
あくまで概算ですが、人口規模と利用頻度から見て妥当な水準と考えます。」
このように、
- 前提
- 分解
- 計算
- 結論
を順番に説明できれば十分評価されます。
フェルミ推定で評価される話し方のポイント
実は、計算よりも大事なのが「話し方」です。
意識したいのは以下の点です。
- 途中で考えを言語化する
- 「〜と仮定します」と前置きする
- 面接官の反応を見ながら調整する
- 詰まったら正直に考え直す
沈黙よりも、「考えている様子」を見せる方が評価されます。
第5章|フェルミ推定を武器にする練習法と合格への近道
最後に、フェルミ推定を本番で武器にするための練習方法をまとめます。
フェルミ推定の効果的な練習法
おすすめの手順は以下です。
① 型を覚える
まずは本記事で紹介した構造を完全に理解します。
② 毎日1問解く
・時間は10〜15分
・紙に書いて整理
・必ず結論まで出す
③ 声に出して説明する
頭で分かっていても、話すと崩れます。
声に出す練習は必須です。
④ フィードバックをもらう
ここが最重要です。
- 分解は正しいか
- 話が分かりやすいか
- 面接官目線でどう見えるか
これを自分で判断するのはほぼ不可能です。
独学で伸び悩む人の共通点
多くの人がここでつまずきます。
- 正解かどうか分からない
- 自分の癖に気づけない
- 方向性が合っているか不安
- 本番で緊張して崩れる
これは能力の問題ではなく、練習環境の問題です。
フェルミ推定を最短で仕上げるには
結論として、フェルミ推定を安定させるには、
- 正しい型を知る
- 実際に解く
- 第三者からフィードバックをもらう
この3つが欠かせません。
特にケース面接では、
「考え方が合っているかどうか」を客観的に確認することが重要です。
まとめ|フェルミ推定は“才能”ではなく“訓練”で決まる
フェルミ推定は、センスや数学力の勝負ではありません。
- 型を知り
- 分解の仕方を覚え
- 繰り返し練習する
これだけで、誰でも確実に上達します。
もし今、
- フェルミ推定が苦手
- 面接でうまく話せない
- このやり方で合っているか不安
と感じているなら、一度プロの視点で確認してみることをおすすめします。
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